舞台担当〈GREEN〉です。
今回は東金文化会館で定期的に開催されている、
映画上映会の仕込(舞台上)についての記事です。
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上映会は大ホールで行うことも
小ホールで行うことも有りますが、
基本的な仕込は同じです。
まず素舞台の上に…

「地がすり」という
幅18メートル、奥行き9メートルの布を敷きます。
地がすりは普段は巻いて収納してあります。

画像では小さく見えますが、
この状態でパンダがうずくまったくらいの大きさがあります。
で
かなり重いです。
40キロくらいあるかもしれません。
このパンダを舞台中央まで持って行き…
展開させます。

どんどん広げて


シワが無いよう、伸ばしたら敷き終わりです。

通常時、
舞台の床は「木」なので、
スクリーンの映像が写り込み、床が明るくなってしまいます。
その床面で起こる反射防止のため、
黒い地がすりを敷き、反射を無くしています。

次に
スクリーン裏に仕込むスピーカーを設置します。

このスピーカーからは映画中、
人物のセリフが流れます。
舞台前面の左右や、
高い位置に埋め込まれているスピーカーからは
効果音やBGMなどを流しています。
スピーカーを設置し終えたら、
スピーカーのすぐ後ろの幕を閉めます。


これはスクリーンを透過した映像の光が
舞台奥の壁に反射して再びスクリーンに戻って来ないようにするためです。
次に
舞台上部に飛んでいるスクリーンを
スピーカーの前に降ろしてきます。




スクリーンは使用時以外は保護用のカーテンで覆われています。

カーテンを開けると、スクリーンが現れます。
スクリーンは横幅が変えることができます。
下の画像が一番狭い状態です。

一番広い状態。

一見、
真っ白な布に見えるスクリーンですが…

近づいてみると、小さな穴が無数に開いています。

裏側に回り込んで、客席側を除いてみると…


こんなに透けて見えるんです!!
この穴は、
「スクリーン裏に設置したスピーカーからの音声を
クリアーに客席に届けるため」
に開いているそうです。
すべての穴の面積を足すと、スクリーン全体の面積の
1/10にもなるとか…。
舞台上の仕込は以上です。
この後、
プロジェクタ―の設置、
映像位置やピントの調整、
音響の調整を経て、上映会の開始となります。
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こうして準備をしている映画上映会、
明日4月21日は
鈴木紗理奈が主演し
マドリード国際映画祭最優秀外国映画主演女優賞を受賞した
「キセキの葉書」

5月27日(日)には
佐藤健・土屋太鳳が共演した
「8年越しの花嫁」

を上映いたします。
ぜひ東金文化会館の大きなスクリーンでご覧下さい!!
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